帝王切開法の傷跡とは
- 自然分娩が出来ない理由のある場合や母体、赤ちゃんにトラブルが起きてしまった場合は緊急帝王切開となり、お腹を切って赤ちゃんを出します。
この時の傷がミミズ腫れのように盛り上がって目立つ事で外見的に気になってしまう方が多いようです。
緊急帝王切開の場合は縦に切ることが多く、皮膚と腹膜を縦に切って子宮を横に切ります。お腹を切る位置はへその少し下あたり、切る長さは状態によっても違いますが通常は10センチ前後の傷となります。
横に切るよりも傷跡が目立つ可能性もありますが、母体や赤ちゃんの安全を守るためには必要な切開法です。
通常なら傷は綺麗に治る為、薄い線状に残る程度で目立ちませんが、傷を治そうとする力が強すぎる方は皮膚の上まで大きく盛り上がってしまうことがあります。
このような傷跡をケロイドと呼んだりしますが、ほとんどの傷跡は「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」と呼ばれます。
帝王切開傷の対処方法
- テーピングによる傷跡の圧迫固定
- テーピングで帝王切開傷を圧迫固定し、傷の幅の広がりや刺激を防ぐことでケロイドを予防します。
多少の個人差はありますが、出産直後から半年くらい行うと効果があるといわれます。
当院ではステリスストップ・サージカルテープを使用し、傷を保護します。
- 圧迫療法
- シリコンでできたテープを傷の上にしっかりと貼り、上から圧力を加えることで傷の盛り上がりを少なくする方法です。
圧迫療法は傷が盛り上がろうとする力を抑える事が出来ますので、産後約半年後くらいに取り入れると大変効果があります。
- 内服薬(リザベン)
- 福岡博多駅前通中央クリニックでは、ケロイドの発症を予防する効果のあるリザベンの処方を行っております。
長期間の服用が必要になり、授乳中の方は服用に関して注意が必要なので、事前に医師の指導を受けるようにしましょう。
- 外用薬(ヒルドイド軟膏やステロイド軟膏)
- 患部の炎症を抑える目的でヒルドイド軟膏やステロイド含有軟膏などの保湿剤を塗布します。
飲み薬と同様に劇的な効果はありませんので、ゆっくり時間をかけて治療とケアをしていくことになります。
- 切開法
- 盛り上がった皮膚を再度取り除き、丁寧に縫合します。
その際は圧迫療法や内服薬などを併用する事で、極力傷が盛り上がらないようにするようにします。
しかしながら、体質的なものがありますので、必ずしも満足いく結果になるとは限りません。
帝王切開の傷痕に関するQ&A
- Q
- 帝王切開の傷がミミズ腫れのようになっていて気になります。
今より少しでも目立たなく出来ませんか?
- A
- 体の真ん中(正中線上)は傷が盛り上がりやすい好発部位となっておりますので、帝王切開痕の傷を修正したいというご相談は多く頂いております。
いつご出産されたのか、痛みやかゆみといった症状はないか、どれくらい傷が盛り上がっているかなど今の傷の状態を診察させて頂き、どの治療方法で行うかを判断させて頂きます。
まずは無料診察・無料カウンセリングへお越しください。
帝王切開痕の治療費用
治療方法 | 料金 |
切除法1cm | 55,000円(税込) |
フラクショナルレーザー1平方cm | 5,500円(税込) |
内服薬治療1か月分 | 3,300円(税込)~ |
ケナコルド注射1回 | 11,000円(税込)~ |
麻酔代、処置代、お薬代 | 33,000円(税込) |